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名古屋市と四日市市のデザイン事務所|取材・撮影から一貫制作

【シリーズ連載02】社長に確認しなくても仕事が進むために整理したい3つのこと

執筆者の写真: tetsu
tetsu
10 分前
読了時間: 9分
  • AIを導入したほうがいいのか

  • SNSをもっと頑張ったほうがいいのか

  • Webサイトを新しくしたほうがいいのか


おそらく多くの会社が今、似たようなことを考えているのではないでしょうか。

しかし、その前に一度考えてみたいことがあります。


そもそも自社は、なぜ選ばれているのでしょうか。


first view
人手不足の時代に強い会社とは

「人が足りない」

いま、多くの会社が感じていることではないでしょうか?


帝国データバンクの調査では、2026年7月時点で正社員の人手不足を感じている企業は51.3%。7月として4年連続で半数を超えています。また、2026年版中小企業白書でも、労働供給制約が強まる中、人手不足を乗り越えるために労働生産性を高めていく必要性が示されています。


人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)


人を採りたい。

でも、なかなか採れない。採用できても、育つまでには時間がかかる。


中小企業や小規模な事業者ほど、この問題は切実です。だからこそ、一度考えてみたいことがあります。「人を増やす」だけではなく、今いる人が動きやすい会社になっているだろうか。

ということです。


社長が頑張るほど、社長に仕事が集まってくる

中小企業では、社長が何でもできます。


  • 営業ができる

  • お客様のことも分かっている

  • 商品やサービスについても一番詳しい

  • 価格を決められる

  • トラブルにも対応できる

  • 採用も見る

  • WebサイトやSNSに掲載する内容も最後は社長が判断する


だから会社が小さいうちは、社長に聞くのが一番早い。これは間違っていません。

むしろ、とても効率的です。

ところが、社員が増える。お客様が増える。案件が増える。会社が少しずつ大きくなってくる。


すると、少し不思議なことが起こります。

人が増えたはずなのに、社長が以前より忙しくなっていく。


  • 朝から確認

  • 移動中も確認

  • 商談が終わったら確認

  • 夜になっても確認


なぜでしょうか?答えはシンプルです。

仕事をする人は増えたけれど、判断できる人が増えていないからです。


  • 社員4人なら4人分の判断が社長へ来る

  • 社員8人なら8人分の判断が社長へ来る


この状態が続くと、やがて、


『社長の処理能力が、

 そのまま会社の処理能力になる』


という状況が生まれます。会社はもっと前へ進みたい。でも、最後は全部社長のところで止まる。これでは、どこかで限界が来ます。


image 02
社長のところに集まるものを3つに分けてみる

では、どうすればいいのでしょうか?

まず「社長に仕事が集まっている」と、ひとまとめに考えないことです。

よく見ると、社長のところに集まっているものは、大きく3つに分けられます。


  • 情報

  • 判断

  • 責任


この3つ、似ているようですが、まったく違います。


1.「情報」を社長だけが持っていないか

まず最初に見直しやすいのが、情報です。例えば、


  • 前回、このお客様はいくらで受注しましたか?

  • この商品の写真、どこにありますか?

  • 以前つくった提案書ってありますか?

  • このサービスを始めた理由は何でしたっけ?


そのたびに社長へ聞く。社長は知っています。だから数分で答えられる。これら1つひとつを見ると、大した時間ではありません。でも、1日に何回もあります。

1週間、1か月、1年、と積み上げてみると、かなりの時間になります。

しかも問題は、社長の時間だけではありません。社員側も、返事が来るまで仕事を進められないことがあります。


ここは、比較的変えやすいところです。


  • 顧客情報

  • 過去の実績

  • 写真

  • 商品情報

  • 価格

  • 提案資料

  • 会社の沿革

  • サービスを始めた背景

  • よくある質問


こうしたものを、「社長が知っている情報」から「会社が持っている情報」へ移していきます。

それだけでも変わります。


AI活用にも繋がる

前回の記事でAIについて書きましたが、実はAI活用ともここは深く関係しています。

AIに会社らしい答えを出してもらいたくても、そもそも会社の情報が整理されていなければ、渡す材料がありません。


AIを賢く使うためにも、人が仕事をしやすくするためにも、まず情報を会社に蓄積する。

ここは土台になると思います。



2.「判断」を全部社長に戻していないか

次が、少し難しいところです。

情報を共有しても、社長への確認が減らないことがあります。

なぜなら、問題は「知らない」ことではなく、「判断できない」ことだからです。


  • この値引きはOKですか?

  • このお客様には、どちらを提案しますか?

  • このSNS投稿は出して大丈夫ですか?

  • この写真は、どちらがうちの会社らしいですか?


こうした質問には、マニュアルだけでは答えにくいですよね。必要なのは、判断するための基準です。

例えば、価格を少し下げても受注する会社なのか。それとも、価格を下げるより、自社の価値を理解してくれるお客様との仕事を大切にする会社なのか。


判断基準はある?

どちらが正しいという話ではありません。

大切なのは、「私たちは、どちらなのか」が決まっていることです。判断基準がなければ、社員は当然確認します。

勝手に判断して、「なんでそうしたの?」と言われたくないからです。


これは、「社員が自分で考えない」という話ではありません。

そもそも、考えるための材料が渡されていないと言えます。


  • 私たちは、こういうお客様を大切にする

  • こういう仕事は、利益が出ても受けない

  • 迷ったときはこちらを優先する

  • この部分だけは絶対に妥協しない


そこまで共有されてくると、社員自身で判断できる範囲が少しずつ増えていきます。



3.「責任」まで手放す必要はない

そして3つ目が、責任です。ここは、情報や判断と分けて考えましょう。


  • 大きな投資

  • 採用

  • 事業撤退

  • 新規事業

  • 会社の方向転換

  • 重要なお客様との重大な問題


こうしたことまで「社員に任せればいい」という話ではありません。当然、経営者が判断し、責任を持つべきものがあります。つまり目指したいのは、何でも社員に任せる会社ではありません。


  • 日常の仕事は現場で進む

  • ある程度の判断も現場でできる


本当に社長にしかできない仕事だけを残す

そして、本当に経営判断が必要なものだけが、社長のところへ来る。

そんな状態です。言い換えれば「社長しかできない仕事」をゼロにすることではありません。


image 04
マニュアルだけでは「その会社らしさ」は共有できない

ここまで読むと、「では、全部マニュアルにしよう」と思うかもしれません。

もちろんマニュアルは必要です。


  • 操作方法

  • 業務手順

  • チェック項目

  • 定型業務


こうしたものは残したほうがいいでしょう。

でも、仕事には、答えが決まっていない場面があります。


  • お客様から、想定していなかった相談を受けた

  • 短期的には利益になるけれど、会社の方向性とは少し違う仕事が来た

  • 二つの案があり、どちらも間違いではない


そんな場面で必要になるのは、手順ではありません。


自分たちの会社は何を大切にするのか

という考え方です。

そして、このあたりから、単なる業務改善の話ではなくなってきます。



社内の判断軸と、外へ伝えるブランド

ブランディングというと、ロゴやWebデザイン、会社パンフレットなどの「外へ見せるもの」を想像する人も多いと思います。でも、その前には必ず、


  • 自分たちは何者なのか

  • 何を大切にするのか

  • 誰のために仕事をするのか

  • どんな仕事をしたいのか

  • 何をしないのか

  • どんな会社でありたいのか


というものがあります。

これは、お客様に見せるためだけに考えることではありません。

むしろ最初に必要なのは、会社の中で判断するための言葉になります。


「お客様第一」という言葉

お客様から無理な要求をされたときはどうするのか?

言われたとおりにすることが「お客様第一」なのか。プロとして違うと思ったら、「こちらのほうがいいと思います」と伝えることなのか。


ここまで考えると、会社によって答えは違います。

その違いが、その会社らしさです。そして、その判断はあらゆるところに出ます。


  • 接客

  • 営業

  • 採用

  • 写真

  • SNS

  • Webサイト

  • デザイン


つまり、会社の内側を整えることと、外側のブランドを整えることは、本当は繋がっています。


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社長の頭の中を、少しずつ「会社のもの」にする

だからといって、いきなり大きな理念策定プロジェクトを始めなくてもいいと思います。

もっと小さなところからできます。

まず一週間「社員から何を聞かれたか」をメモしてみる。そして、


  • 自分が毎回判断していること

  • 自分しか説明できないこと

  • 自分がいないと止まりそうなこと


これらを書いてみる。そのあと、次のように分けてみます。


  • これは情報として共有できる

  • これはルールにできる

  • これは会社として考え方を決めたほうがいい


それだけでも、今まで見えていなかったものが出てくるはずです。

さらに、「なぜ私は、いつもこちらを選んでいるんだろう?」と考えてみます。


  • なぜ、この仕事は受けるのか

  • なぜ、このお客様を大切にしているのか

  • なぜ、このデザインは違うと思うのか

  • なぜ、この価格以下ではやらないのか


そこを掘っていくと、経営者自身も明確に言葉にしていなかったその会社らしい考え方が見えてきます。それは、社員が判断するための軸になります。

そして同時に、お客様から見た「この会社らしさ」にもなっていきます。


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人手不足だからこそ「採用する」以外の方法も持っておく

人を採ることは大切です。これからも必要でしょう。

ただ、労働供給に制約がある中で、人手不足への対応には生産性向上も重要だというのが、2026年版中小企業白書の大きな問題意識でもあります。だから、


  • 人を増やす

  • AIを使う

  • 外部の専門家の力を借りる

  • 業務を見直す


今いる人が、自分で判断して動ける範囲を増やしていきます。いくつかを組み合わせて考えたほうがいいと思います。


その中でも「社長の頭の中にあるものを、会社のものにしていく」ことは、大きな設備投資がなくても始められます。

そして、これは業務効率化だけでは終わりません。


  • 会社の考え方が整理される

  • 社員が自分たちの会社を説明できるようになる

  • 営業で話す内容が揃ってくる

  • 採用でも伝えたいことが明確になる

  • Webサイトの言葉も変わってくる

  • 写真の選び方も変わってくる

  • デザインにも一貫性が出てくる


会社の内側を整えた結果、外から見える会社の姿まで整い始めます。ここが、とても大切だと思っています。



では、「うちの会社らしさ」って何だろう?

ここまで来ると、次の疑問が出てきます。

「会社としての考え方を整理する必要があるのは分かった」でも、そもそも、自分たちの会社らしさって何だろう。


商品やサービスなら説明できます。「何をしている会社か」も言える。

でも、「なぜ他社ではなく、あなたの会社なのですか?」と聞かれると、意外と答えるのが難しい。

そして今は、似た商品/サービスはあります。似たWebサイトや似たような文章もあります。


さらにAIによって、それらしい表現まで簡単につくれるようになっています。

そんな時代だからこそ、「何をしている会社なのか」だけでは、違いが見えにくくなってきています。



次回は、小さな会社ほど『何をしている会社か?、よりも、なぜ貴社なのか』というテーマで考えてみます。

ここから、いよいよこのシリーズの中心にある「選ばれる理由」の話に入っていきます。



HS広告スタジオでは、お客様の課題に合ったクリエイティブをご提案・ご提供しています。

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