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執筆者の写真saygo

見てもらえる紙面の作り方〜配色.01〜


ようやく涼しくなってきて、よく寝れる日も多くなってきたことに嬉しく感じています。


そんな「涼しい」とか「暖かい」といった感覚も表現できるデザイン要素が今回のタイトルにもある【配色】です。


今回はこの配色について、どのようなことに気をつければ読みやすく、見やすくなるか、をご紹介しようと想います。

そもそも

そもそも配色とは「二色以上の色を組み合わせること」です。そしてここに「効果的に組み合わせる」ことが広告デザインを制作していく上で重要なことになってきます。


広告デザインを制作する時は、どのような色を、どのように組み合わせるのかを考えます。


配色を決めることはデザインにおいて避けて通れないことですが「どのようにして色を決めたらいいのか」の部分について、私たちが実践している手法をご紹介します。


コーポレートカラーの決め方

ところで、デザインをするうえで一番大切なことは何だと思いますか?


Webサイトでもグラフィックデザインでも、誰に何を伝えたいのか、明確な目的がなければ良いデザインにはなりません。デザインに使う色というのはコンセプトによって必然的に決まります。その決まった色を基本色にして配色を構成することがとても多くあります。その配色そのものもひとつの情報としてユーザーに認識してもらうようにしています。


だからデザインにとって、そして色使いにとっても一番大切なことはコンセプトになります。街中で見かけるコーポレートカラーやシンボルカラー等も、きちんとしたコンセプトから作られています。


最初は好きな色から入るのも良いと想いますが、じゃあなぜその色が好きなのか?その色にはどういった想いを込めるのか、どういったイメージをユーザーに持って欲しいか?ということをお客様にしっかりと再認識してもらいます。結構このこと重要です(^-^)




色もブランド

色&配色もロゴマークやフォントと同じく、企業ブランディングに欠かせない要素です。商標法でも「色彩のみからなる商標」として色は保護対象になっています。


ちなみに、私たちはコーポレートカラーを決める場合、その後決まることになる配色の中のどの色にどういう意味を持たせ、どういう時にどの色を使うのかといった細かい仕様を決めています。そして、その仕様に基づいて広告デザインを制作していくことにしています。


少し長くなりましたが、配色を考え設定していく場合、基礎となる知識が必要です。それほど難しくなく簡潔にご紹介していきますね。



配色:メインカラー


イメージを大きく左右する、決定づけるメインカラーは、文字の読みやすさを考えた可読性の問題から、明度の低い色がを選ぶようにしましょう。また、Webサイトや広告デザインに使用するロゴのカラーとメインカラーを(同系色で)一致させるのもブランディングに適した手法となります。


そうでない場合、メインカラーを決める基準としては、ターゲットに合った・寄り添った色にした方がターゲットやユーザーに対する訴求効果もあがり、結果もついてきやすくなります。色が本来持っている意味合いを説明した書籍も多くありますので是非一度、本屋さんなどに行って自分に合った色見本、配色方を購入することをオススメします。



配色:ベースカラー


ベースカラーのベース(base)には基本とか土台といった意味があり、この言葉通り、ベースカラーは紙面や広告の土台となります。そのためベースカラーは背景色と捉えても問題はありません。白、黒、グレーといった無彩色は他のカラーの妨げになりにくいので、背景色としてよく使われているかと思います。


ベースカラーは、文字やコンテンツなどの余白などにも使われることが多いので、明度の高い色を意識して使ってみるとしっくりすると想います。



配色:アクセントカラー


紙面にメリハリをつけたい時に使う色です。全体に使用している割合は一番少なくなりますが、紙面やサイトを引き締める役割が大きいです。


メインカラー、ベースカラーが多い同系色ばかりだと、まとまるようでまとまらないデザインとなってしまいます。そのため、導線をはっきりとさせるため、見て欲しいポイントを解りやすくするためにも、アクセントカラーはしっかりと使ったほうが、まとまりが出るようになります。


アクセントカラーは1色で問題ありません。色数が増えるとカラーバランスが難しくなります。ただ、賑やかとか楽しいといったイメージを表現したい場合には色数は多いほうが良いですが、その色数といった部分も色の濃淡で可能ですので、別系統の色を扱う場合は4色までとしてください。それ以上多くなると単純にガチャガチャとした派手なだけになってしまいます。



配色:年代別


絶対とは限りませんが、年代による好みの配色もあります。年代にも配色に関する大きなヒントがあります。それは40代半ばを境に色の好みがかなり大きく分かれます。


40代半ばより上の方は淡い色、パステル色やグラデーションを利かせた配色を好む傾向が強いです。40代半ばより下の方はパキっとした色.、原色やビビッド系のハッキリとした配色を好む傾向が多いです。


なぜか?!


それは、小さい子供の時にテレビゲームをしていたかどうかなんです。どうしてもテレビゲームって原色が多く、線も均一で太いですよね。こどもの時の影響というか感覚が染み付いているんです。


そう考えると、ゲームで多く遊んだであろう年代の方をお客様として持った場合、そのゲームといったものを配色のヒントから外すことはしない方が良いかと想います。そしてまだゲームが世間的に普及していなかったであろう年代の方は外で遊んでいたと想えます。外にある自然の色は、遠くは淡く近くはハッキリ、といった具合です。そう淡く柔らかな色合いやグラデーションが身に染み付いていると想いませんか。



配色:独自のツール


そして最後に自分だけの独自ツール、ルールを用いるとオリジナルのデザインとして仕上がりやすくなります。私たちが配色を決定する時に重宝している独自ルールが自然色です。


自然の中の色・配色というのは普段から目にしているので違和感をあまり感じられないと想います。それは単純に美しいからです。自然の中にある色・配色というのは理にかなった自然体だからです。それを取り入れないわけはですよね!どういったコンセプトから導き出したメインカラーも、季節に当てはめる、置き換える、といったことをしてみてください。


単純ですが、緑やピンク、水色なら春。青や黄色、赤なら夏。茶色やオレンジ、黄褐色なら秋。そしてグレーや紺なら冬、といった具合です。


コンセプトから導き出した色が緑なら、春に見る自然色などから配色のヒントを得られると想います。ただ色の濃淡によってそれらのイメージも変わってきます。同じ緑でも淡いと春、鮮やかだと夏、別の色を足して濃くすると秋。と同じ緑色でも濃淡で、持ってしまうイメージは変わります。でも、こういったアレンジを利かすこともデザインや配色には必要です。


その濃淡も含めて決定したメインカラー。それを自然色に沿って配色を決めていくと、違和感をほとんど感じなく自然と見やすいデザインになっていきます。




数は少ないですが、下記に四季それぞれのカラーチャートを載せますね。


春のイメージ配色


夏のイメージ配色


秋のイメージ配色


冬のイメージ配色



さいごに

色の使い方、配色の仕方って難しいですが基本を抑えて独自のツールやルールをもってすれば綺麗にできるようになっていきます。そしてオリジナルのカラーやカラールールを作れるようになれば、ブランドとしての確率もしやすくなります。


今回の記事が参考になれば私たちも嬉しく想います。また次回はもっと詳細に、明度や彩度、色相などのことをご紹介しようと想います。


どうぞデザインライフ、楽しんでくださいね!



(投稿2018年4月21日/更新2020年9月29日)

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