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執筆者の写真saygo

引き算のデザインと良質なSEO施作の関係性

更新日:2023年2月25日


「デザインは引き算である」


この言葉を耳にした人は多いと思います。不要なもの、もしくは重要度の低い要素を削ぎ落とすことで、本質や機能を際立たせる、といった意味合いで使われています。



結果として

ただ、「良いデザイン=引くこと/削ぎ落とすこと」というふうに誤解されていることが多いと感じます。引いたり削ぎ落としたりするだけではなく、考えられた結果が引き算された様な状態になっていることが多いということです。


発想法の一つ「ブレーンストーミング」というものを例えにして説明しますね。




断捨離

ブレーンストーミングという発想法は、対象/モノゴトに対して、先ずは取捨選択を行わず思いつくものをどんどんと出していき、真新しいアイデアや発想法を見つけようとするものです。ご存知の方も多くいると思います。色々なアイデアや要素を出したその次に、出てきた/出したアイデアを選別します。必要なアイデア・要素と、不要なアイデア・要素を選別して、必要と判断した物で、物事を作っていきます。


ブレスト(アイデア出し)が足し算、選別(どのアイデアを使うかの決定)が引き算というわけです。自宅で長く着なくなった洋服や、ずっと棚にしまいっぱなしの書籍や、うん十年前の幼少時に買ったままのおもちゃなどを断捨離するような感覚、と言えば解りやすくなるかと思います。



引き算=調和

デザインの現場でも同じような流れで進みます、課題や問題に対する解決方法とそれに伴う作成対象メディアを考え、そのためにどんな形、どんな色、どんな動き、どんな素材が必要なのかを考えます。その方法は決して一つではありません。


そしてここで、引き算がとても重要になってくるんです。本当に必要なアイデアや要素と、本当に必要なモノ・コトだをけ残して調和させる。これが引き算のデザインとなるのです



フォーカスポイント

Webデザインの場合(グラフィックデザインもそうですが)、どれを見ていいのか/読んでいいのか、判断がつかないほど多いナビゲーションリンクやバナー、やたらと長い注意書きなどが原因で、サイト全体や各々のページでの訴求ポイントへのフォーカスを失ってしまっているデザインを頻繁に見かけます。


フォーカスすべきはそのサイトやページ固有の商品やサービス、記事そのものであって、ナビゲーションや注意書きではないはずです。ユーザーにそのページ固有の情報などを利用してもらいたければ、それ以外の要素をできる限り削っていくことです。そうすれば自然に、ユーザーはそのページ固有の情報や機能に集中することができます。




良いユーザビリティがCVRを上げるコツ

サイトやページでの目的を達したあとの移動(導線)も同様に、引き算のデザインがユーザーにとって良いものへとなります。大量のナビゲーションはユーザーを迷わせて、離脱を招くことになりますが、ユーザーの目的や文脈に沿った最小限のナビゲーションとなっていれば、迷いにくくなり、離脱も減っていき、滞在時間が延びることになります。この結果が、コンバージョン率上昇の結果にも繋がっていきます。


フォーカスポイントの項でも同じようなことを書きましたが、バナーやナビゲーションが多い(多すぎる)ページは返って理解度や訴求力の低いものになってしまい、離脱率が上がり続ける要因になります。



行わない方が良い施作

この引き算は、ユーザーに対してだけでなく、検索エンジンに対しても有効です。ページ固有の重要な部分を正確に伝え、ページ同士の関連性をより適格に伝えることができるようになるためです。ところが実際には、足し算の思想に基づいて実施されているSEOは意外に多く見かけます。あくまでも例えですが、

  • テンプレートの共通部分にキーワードを詰め込む

  • 不自然にキーワードが繰り返された本文

  • キーワードのバリエーションを増やすために文章を水増しする

  • 検索だけを目的とした内容の薄い記事の追加

  • 特定のページ群の評価を引き上げるための内部リンク

これらは効果がないか、マイナスとしての影響も出しかねません。かと言って、これらを何一つ実施していないというサイトを見ることは稀です。特異なことや、特徴的なことが謳われていると専門分野のサイトして見られると思いがちですが、SEO施作としても、デザイン視点としても、上記のようなものはできる限り行わないのが正解です。



本質にフォーカス

Webサイト制作前のヒアリングや打ち合わせの場でこれらの話をすると、驚かれるクライアントは少なくありません。そして

  • 「じゃあSEOはそれほどやらない方が良いの?」

  • 「言いたいことは少ない方が良いの?」

といった反応が多くあります。いや、SEO対策はやった方が全然良いし、言いたいことを無理に少なくする必要もありません。僕たちが大切に、そして丁寧に説明し実行していることが、

  • サイトやページ固有のコンテンツに集中し充実させる

  • 関連の低いナビゲーションを削除

  • 案内や注意書きは文脈上必要なものだけにする

特に「サイトやページ固有のコンテンツに集中し充実させる」というのは超重要です。実際には簡単なことではありません。でも、これこそがSEOの、そして良いデザインの本質です。本質にフォーカスしたSEO対策やデザイン作成が、Webサイトやブランディングを向上させていく結果となり、ビジネス/事業を成長させていくことに繋がります。




さいごに

今回の記事が、デザイン作成とSEO施作にとって参考になり、実際に行う上でお役に立てることができれば、嬉しく思います。一緒にあなたのビジネスの成長をできれば、より嬉しく思います。


補足になりますが内部リンクに関して言うと、内部リンクも非常に重要です。重要だからこそ、サイトやページと関連性の低い場所へのナビゲーションは極力、行わない方が良いです。本当に関連性高く、必要なリンクだけを残して他を排除することは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても理想型です。実際に行なっているWikipediaを思い浮かべて頂ければ、納得も理解もできると思います。

Kommentit


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