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中小企業こそ今すぐDXを導入すべき理由。ビジネスの課題解決と成功に繋がりやすくなる基本をご紹介


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注目度がますます高まっているDX。

導入している企業も年々増加傾向にあります。しかし、まだまだ成功事例は多くありません。実は、DX推進を成功させるためには経営者の姿勢や思考が重要になってきます。今回の記事では、そんなDX推進における経営者の役割について解説しています。ぜひ参考にしてみてください。



DXとは

DXとは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略語です。デジタル技術を用いてビジネスはもちろん、生活そのものを変容させることを指します。

2018年9月に経済産業省が「DXレポート」を発表したことにより、企業がDX実現に向けた取り組みを実施するようになりました。



日本のDXの現状

2020年に経済産業省がアジア15か国の企業幹部を対象に実施したDXの恩恵に関するアンケート調査。その調査によると、2017年から2020年にかけてDX推進によって各企業が受けた恩恵の回答です。

  • 顧客からの評判:13%UP

  • 利益向上:12%UP

  • 新製品/サービスによる売上:12%UP

  • コスト削減:12%UP

この結果から、DXを推進/導入している企業は利益アップだけでなく、生産性の向上や、新製品・サービスによる売上の恩恵を受けていることが判ります。



世界市場との差

2021年10月に、独立行政法人 情報処理推進機構が発行した「DX白書2021」の結果を見てみると、日本と世界市場では非常に大きな差が生まれています。

▼DXに取り組んでいる企業

  • 日本:約56%

  • 米国:約79%

▼DXに取り組んでいない企業

  • 日本:33.9%

  • 米国:14.1%

[出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)「DX白書2021」]



DXが進まない土壌

このように日本でDXが進まない原因として、次の2つが考えられます。

  • DXに対する企業の理解不足

  • 既存のビジネスモデルや業務形態から脱却できない

「DXレポート」にある通り、企業はビジネスモデルの変革が急務であるにもかかわらず、DXの正しい理解が不足していることが原因の一つとして挙げられます。さらに、DX推進における初期コストの負担や、DX導入による業務変化など、それまでの業務形態からの脱却に抵抗を示す企業が多くあります。

日本でさらなるDXの推進には、企業、特に経営者のDXの重要性ビジネスモデル変革の必要性に対する正しい理解が求められます。


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経営陣の重要性

企業のDX推進において、企業における経営陣/経営者の関与は必須です。経営陣/経営者は既存部門とは異なる、DX推進を目的とした新しい部門もしくは組織を発足させる必要があります。

そして経営者は、この新組織発足を最終決定する役割と、既存組織との橋渡しの役割を担う必要があります。また、DXに必要なデジタルツールの導入などのIT投資を積極的に実施できるかどうかもDX成功のポイントとなります。



DX推進の課題解説

次に、DX推進においてよく挙がる具体的な課題を解説します。


経営陣の理解不足

企業におけるDX推進には、経営陣のDXに対する理解が必要不可欠です。しかし、DX推進が進んでいない企業を拝見するとその経営陣の多くが、DXの正しい知識を持っていないことがほとんどです。そのため、DX推進に向けた業務システムの刷新や設備投資などに踏み切れず、DX推進が進まない状態が発生してしまっています。


人材不足

DXを推進する際には、企業内でDX人材の確保やそれに伴う新規プロジェクトの発足が必要です。しかし、古くからの組織体制や業務システムに固執しているため、導入/推進が滞っている企業が非常に多くあります。DX人材が企業内に不足している場合、DXを専門としたエンジニアを業務委託で雇用するなど、工夫することが必要になります。


システムへの理解

DX推進において、新規システムやデジタルツールの導入は必須です。その際、既存システムに比べて新規システムが複雑化していると、DX推進が難航するケースがあります。このような事態を防ぐためには、企業はIT人材の確保を徹底することが必須です。また、DX導入に向けて既存システム全てを排除するのではなく、必要な機能だけを新たに設置したり、クラウドサービスで一部を補完するなど、より細かく柔軟な対応/戦略が必要となります。



一番難しい経営の壁

企業の中でDXが進まないときの障壁は主に3つあります。

  • 業務の壁

  • テクノロジーの壁

  • 経営の壁


業務の壁

一番わかりやすい業務の壁。現場の長(古株)みたいな人が、「注文はこういう風にやってきた」「商品管理はこの方法でやるように」と、その長(古株)にとって一番やりやすい方法、つまり旧態然とした業務がそのまま会社の標準になってしまい、変えるのが一苦労だというケースです。


テクノロジーの壁

それなりにIT投資をしてきた会社によくあるケースです。

新しいシステムやツールを導入するときに、今あるものも活用したいと考えてしまうことです。言わば、新旧が入り混ざったつぎはぎだらけなツールやシステム、体制になってしまうケースです。これでは、全体のデザインが崩れてしまい、新旧のテクノロジーが反目し合いかねない状況になってしまいます。


しかし、業務の壁もテクノロジーの壁も経営陣/経営者の決断次第なので、比較的解決しやすいと思います。一番難しいのは経営の壁です。

経営の壁

経営者が「DXするぞ」と言いながらも内心「資金もかかるし……」などと思ってしまうケースです。従業員がDX推進を提案しても、社長の腰がなんとなく重いと、企業全体の姿勢や思考がネガティブになってしまい、推進力が高まりません。この経営の壁を突破するのが一番重要です。


経営の壁の解決法

「ITが苦手、分からない」という経営者は多いですが、大丈夫です。必要に迫られたら使えるようになります。スマートフォンが使えるようになった時のことを思い出してください。仕事の場面だけでなく、家族同士のやり取りやゴルフに行く時のアポなど、プライベートでも必要になった時、必死にスマートフォンの使い方を勉強したと思います。自分が必要な領域に絞っていけば使いこなせるようになります。そして、ITはチャンスの宝箱です。子供の頃の、宝箱を開ける時のワクワク感を思い出して、上手に活用してほしいと思います。


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DX推進で求められる経営者の姿勢と考え方

DX成功に向けて、経営者が向き合う役割はとても多くあります。そこで、DX推進で経営者が向き合うべきことを、5つに絞って解説します。

  1. 多様性を受け入れる

  2. 自律性と文化の再構築

  3. 他社との連携

  4. 積極的なIT投資

  5. 小さな成功を褒める


1.多様性を受け入れる

経営者には自社の多様な変化を受け入れる姿勢が必要とされます。これまでの自社における常識に囚われていては、DX推進で新しい価値を創出することはできません。異質と思われる提案や方法に対しても、積極的に聞き受け入れていく姿勢が企業をDX成功へと繋がっていきます。


2. 自律性と文化の再構築

経営者の推進力だけでは、DX推進は長続きしません。経営者には、DX推進に向けて自ら行動していくだけでなく、必要に応じて必要な権限を譲渡できるリーダーを身近に置く必要があります。各部門/プロジェクトごとの自律性を促し、常識に捉われない常にチャレンジする文化の構築は、DX推進の継続と成長には必要不可欠です。


3. 他社との連携

他社との連携を視野に入れる必要も出てきます。DX人材の不足によってDX推進が進まない場合、他社と連携してリーダーシップを取れる人材を確保しましょう。さらに、他社との連携は、企業の懐を広げ深めるチャンスにもなります。これからの時代は常に柔軟な発想や行動で、企業や事業の成長を模索し積み上げていく必要があります。


4. 積極的なIT投資

DX推進には、積極的なIT投資が必要です。ITなどのシステム構築にかかる費用はどうしても高額になることが多いため、権限を持つ経営者の判断が必要となってきます。現状かかるコストだけでなく成長過程や目標値なども視野に入れて、成功に繋がると思えるIT投資には積極的になるべきです。


5. 小さな成功を褒める

導入や推進の結果にはどんなに小さなことでも、関わった従業員を褒めましょう。最終的な結果だけでなく、過程における小さな目標の結果においても褒めることを忘れないようにしましょう。

DXという領域において担当者は、社長や経営陣が正確に解っていないことに取り組んでいます。この部分を理解して、担当者を褒めてあげてください。何を言っても従業員はみんな、社長に褒められたいものです。


小さな積み重ねとなる成功にちゃんと目をとめて労をねぎらえば、それで従業員のモチベーションは変わります。小さな成功を褒めてあげることで、会社の雰囲気も良くなります。これが最終的にはDX成功へと繋がります。そして、成功と共に成長した従業員は企業の資産となります。



DX戦略を成功させる思考法

ここでは、DX戦略を成功に導くための必要な考え方について解説します。


組織の柔軟性

DX戦略において成功のポイントとなる大きなことが、企業や部門の柔軟性です。DX推進においては、社内での「肩書き」はむしろ弊害になります。枠組みや肩書きなどに捉われず、全ての取り組みに対して従業員全員が一丸となり同じ方向を向ける風通しの良い組織が、DX推進において理想の形です。


アジャイル型組織の醸成

アジャイル型組織へ移行することは、DX戦略には必須です。アジャイル型組織とは、円の中に部・課・ヒトが混ざっているイメージです。この型の組織は横の繋がりを重要視しています。従業員それぞれに責任と権限が付与されるため、自発的にプロジェクトに取り組めるようになり、仕事のモチベーションアップにつながる組織体制ともなります。


業務の標準化

DXを推進する過程で必要となる業務全体の標準化も、DX戦略成功における大切な要素の一つです。DX戦略において業務の標準化ができていれば、各プロジェクトに必要な工数やリソースの把握、目標となる数値を具体的に把握できます。万が一プロジェクトに支障が出た場合でも業務の標準化ができていれば、振り返ることで改善点を探ることも可能となります。



まとめ

DXを進める一番大きな要素は経営者です。トップが率先して旗を振ることが一番大切です。

その際、ITツールなどの細かい知識は必要ありません。本当に大切なのは、「企業を変えていく」という姿勢を従業員全体に見せることです。そして、変えることに携わってくれた人を褒めることです。DXの本来のテーマはX、つまりトランスフォーメーション(変形、変革)です。こちらを進めていけば企業にとって明るい未来が待っています。


分からないとか知らないと食わず嫌いにならずに、企業と事業成長のためにDXをぜひ進めてください。そして今回の記事が参考になれば、嬉しく思います。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


 

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