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執筆者の写真saygo

相場と適正価格と、単価の決め方について

更新日:2020年1月23日

こんにちは。HS広告スタジオの日置です。

今回も僕たちのブログ、HS BLOGに来て頂きありがとうございます。


月一でやっている事務所内ミーティングの場でパートナーが、「知り合いが独立したんだけど、自分の単価を決めるのに苦労している」と言ったんです。確かに独立起業しておそらくですが初期の段階で一番苦労/困ることに「単価」があると思います。特に僕たちが提供している、購入前に目にすることが出来ないホームページだったり、マッサージやヘアカットなどの体験しないと実感が得られないサービス関係の人は「単価決め」に四苦八苦することが多いと思います。


以前「デザインの制作費の出し方を公開です」の記事内ではデザイン制作費の算出法や考え方を書いていますが、そこでは自分の時給の出し方をご紹介しているわけで、今回の表題とは違います。


そこで今回は、サービスや売り物自体の単価(価格)、そしてよく見聞きする相場と適正価格について書いていきます。ただあくまでも僕たちが今まで体験して得た感覚や部分、現場の肌感覚が多いことはご理解ください。辞書・辞典通り、どこか学校の偉い先生などの教え通りではないです^^;




相 場

商品が取引される、その時その時の値段。市価。時価。比喩的に、ねうち。また、世間並みと認められる程度。


辞書で引くとこのように説明されています。商売を前提とした場合、「時価」や「市価」が最も適した説明になると思います。相場は売り手が市場の動向を見て、ユーザーの心情を顧慮して決めている値段、だとも思っています。だからよく「相場が分からない」を言われる人(この場合、買い手)がいますが、市場やユーザー心理を考慮して売り手が販売/提供価格を決めていることが多いため、その値段の価値を買い手が解ることは当然難しくなると思います。もし買い手目線で言うとすれば、それが適正価格になると思っています。




適正価格

原価・利潤などを考慮して、適当と思われる価格。


適正価格を辞書で引くとこのように説明されています。この説明を見る限り、こちらも売り手目線のように思えますが、僕は今の時代は「買い手」目線から見た比重の方が大きいと思っています。


実際に商品やサービスの値段が高いのか安いのかを判断しているのは買い手です。購入したり提供されて、買い手が自分の欲求や要望、希望に対して適正かどうかを考えた結果、高い安いの判断をしています。いくら売り手が原価や利潤、提供までの工程を丁寧に説明したところで「安い・高い」の判断は買い手に委ねるしかないと考えています。


僕もお見積書を提案する時には内容をご説明していますが、高いと思われるか安いと思われるか、毎回ドキドキしています。でもそこで安いとは思われなくても「お値打ち」とか「これなら」と思って頂けるような提案やプレゼンはする必要はあると考えます。


うちはこれだけは必要といった会社があることも事実として多くあります。実績も多くある会社でそのようなことを言っている会社もあります。でも提案もプレゼンもせずに「高い」と言われただけで、じゃあ安くしてもらえる所にお願いすれば、と突っ張り返すのはちょっと乱暴だと僕は思っています。





単 価

商品、または売買の単位とする一単位あたりの値段。


辞書で引くとこのように説明されているのが単価です。これこそ原価や利潤、時給など、物・サービスを生み出すのに必要な要素/素材、そして工程などを総合的に掛け合わせて出てくる価値だと思っています。売り手が売り出すまでの工程全てを、目に見えるカタチにして、どれだけ役に立つものなのか、この単価(値段)なら売り手に利益を感じてもらえる/与えられるものかを端的にお金として表しているものだと思っています。


この単価ですが僕はHS広告スタジオという個人事務所の中で、(大きく分けて)デザインと写真という2種の単価を決めています。


僕が何を基準にしてこの単価を決めているかを書いていきます。




■デザイン制作物の単価


ホームページ、LP(ランディングページ)、ブログといったWeb系からパンフレットやカタログ、リーフレットなどの紙媒体、またはロゴなどのブランドデザインまで、決め方はほぼ一緒です。大きな違いは設けていません。単純に


  • ヒアリング/打ち合わせ

  • 提案(プレゼン)

  • 実制作

  • 上記にかかる時間(≠時給)


を基本として単価を決めています。細かく書いてしまうとここの部分だけで1つの記事として成立するので今回は割愛させていただきます。


高いと思われる方に説明して「あ、だから思っていたよりも高いのね」となる要素が「時間」です。殆ど多くの人が時間というものを念頭に置かれていません。デザイン制作ということに注目するあまり、それにかかる時間を見られていないことが多くあります。何をするにも時間を要しています。制作はもちろん、打ち合わせや提案にも時間というものは要しています。


そしてヒアリングでも提案でも実制作でも、それら作業の時は同時に考えるということもしています。その考えている時間も単価の中に入れています。個人差はありますが実制作よりも考えている時間の方が多いデザイナーやディレクターもいます。結構多くいます。考えが全てのことに反映しています。考えたから出来る提案、考えたから生まれるデザイン案、考えているから出来る打ち合わせ。全ては考えるといった行動から生まれています


僕は「考える」ということの比重を重くしています。


聞いたこともある人はいると思うのですが「俺の時間を、、、、」って言葉。この時間はまさにここで説明している意味合いの時間のことを指すことが殆どだと思います。




■写真撮影の単価


写真・写真撮影の単価の要素はデザイン制作のそれと大きな違いはありません。


  • ヒアリング/打ち合わせ

  • 提案(プレゼン)

  • 実撮影

  • 上記にかかる時間(≠時給)


がありますがここに「現像・補正」といった要素が加わります。


この写真撮影もそうですが、単純にシャッターを押すだけでしょ、との想いを持たれている方もいると感じますが、写真撮影にも事前のヒアリングや打ち合わせ、提案といった工程はあります。そしてそれらにかかる時間も単価の中に含まれていきます。もしヒアリングや提案といったことを経験したことがない人は今後ぜひ、撮影を依頼する時にそれらのことをやってくれるプロなのかどうか、をしっかりと見極めてください。


そして最近ではデジタル化の影響もあり現像や補正をせず、撮って出しの写真をそのままお客様にお渡ししているプロの方もいます。


撮って出し:デジタルカメラなどで素の実力を見るため、何らかの編集をせずにデジタルカメラで生成された画像をそのまま見せること


僕は撮って出しは一切しません。必ず現像します。場合によっては補正します。撮って出しは確かにその人のスキルとセンスを見るにはうってつけですが、それは撮った人の実力を見るためだけのものであり、撮って出しを渡す行為はお客様への押し売りと変わらないと思っています。


見たままを撮るのはもちろん、そこに感じたまま/感じたことを表現することも大切です。非常に大切です。写真を見た瞬間、撮影時の空気感が感じられる写真をお渡しすることが大切だと僕は思っています。撮って出しにはそういった感覚とか感情とかいったものはありません。おそらく感動もありません。撮った写真だけを渡すのではなく、撮った時の空気感もお渡しすることが写真家として本来やるべきことだと僕は思っています。


僕はそういった信念も含め、自分の写真に対する単価を決めるようにしています。





さいごに

相場や単価が分からない、という時は近くのプロの方に聞くことが一番だと思います。近くにいないよー、と言われる方にはプロコワ→をオススメします。僕が名古屋事務所として利用しているコワーキングスペースです。多種多様なプロが多く利用しています。


ん?ちょっと遠いな、とか、広告やデザインや写真のことを聞きたい、という方はぜひ!僕まで宜しくお願い致します!



単価を決めている要素は人それぞれ、会社それぞれで違うと思います。でも大きな差はないとも思っています。どういった要素で単価を決めているのかが解れば、依頼したいことの質問や相談がしやすくなりますし、相場も聞きやすくなると思います。


ネットには多くの情報があって、各業界の相場も多く紹介されていますが実際に近くのプロに聞いた方が具体的、かつ実用的な金額を教えてくれます。



今回の記事が参考になれば嬉しく思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございます。


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