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  • 執筆者の写真saygo

見せて魅せれるポートフォリオの創り方|あなたの最初のブランドツール


こんにちは。HS広告スタジオの日置です。

今回も僕たちのHS BLOGに来て頂き、ありがとうございます。

Webデザイナーを目指している人にとって、就職活動の時だけでなく、フリーランスとしても働ける機会が多い今の時勢では、新規プロジェクトへの参加応募時や、新規事業のプレゼン時にも必要とされるポートフォリオ。


僕は仕事柄、時期に関係なくデザインのポートフォリオを見る機会が多くあります。


綺麗、カッコいい、可愛い、スタイリッシュ等々、色々と個性豊かなデザインのポートフォリオを見る機会があるのですが実は、多くの人が見せ方で損しているなぁ〜、と感じます。

作品は良くても、その方の熱意や意欲が上手に伝わってこない&伝わらない。見せているだけで魅せていない。だから、伝え方がもったいないなぁ、と思うことが結構あります。

そこで今回は上手に見せて魅せれる、ポートフォリオの創り方を簡潔に書こうと想います。




製本形式とWeb形式

製本形式(以下紙媒体)とWeb形式(以下Web)、最初はどちらの形式でポートフォリオを作ればいいか迷うと思います。


今では「WebのみでOK」と言われる会社も多くあります。Webなら見せる相手がポートフォリオ自体のソースコードを確認出来て、どのような書き方をしているかチェック出来るのがWeb形式の良さの一つです。


一方で、デザイン/ビジュアル制作をやりたい!という意志が強いのであれば、紙のポートフォリオも制作することを強くオススメします。デザイン制作に必須のイラレ(Illustrator)を使って紙の制作物を作れることもアピール出来るからです。


  • 余談:HS広告スタジオでの経験ですが、Web制作だけでなく、紙媒体でのSPツールも創っている、と判って喜ばれる会社様が多くいます。Web制作は探しやすいが、紙媒体のデザイン制作会社は探すのが難しくなってきている実情があるからです。


コーディングやフロントエンドなどに比重を置いたWebデザイナーになりたい場合は、Webのポートフォリオサイトのみで大丈夫です。


ただ、デザイン/ビジュアル制作に比重を置いている場合は、紙媒体のポートフォリオも作りましょう。実は紙媒体のポートフォリオでは、その作った人のデザイン力/デザインセンス/構成力/ソフト(特にIllustrator)のスキル力、などが如実に解ることが出来ます。


両方のポートフォリオがあることが理想です。ただ両方を作る時間がない場合は最低限、Web形式のポートフォリオだけは制作してください。Web形式だといつでも見てもらえることが出来ます。スマホでも見てもらえます。







目 的

ポートフォリオを創る時に最初に決めた方が良いことは、目的です。なぜ創るのか?

就職、ステップアップ、キャリアアップ、プレゼン、と創る理由は各個人で様々とは想いますが必ず何かしらの目的はあります。その目的を大まかに見ると、

①誰に向けて?

②何を伝えたいのか?

③どう受けっと欲しいか。

の3点だと想います。この3点がしっかりと抑えられたポートフォリオだとあなたの見せたいポートフォリオ、魅せれるポートフォリオになる確率は高くなります。

例えば、就活のポートフォリオだと【企業が学生のスキルと適正を理解する】ためのツールになります。

ただここでありがちなのが、「今まで創ったものを列挙」「自分が見せたいものを列挙」といった、列挙されただけのポートフォリオになることです。




理 解

会社や先方がポートフォリオを見て知りたいのは、その作成者の能力ですが、単純に制作スキルや知識だけではありません。

ここで大きくどこを見るかを上げてみると、

①物事の本質をつかめるか?

②論理的に分析できるか?

③観察力はあるか?

④造形力はあるか?

⑤色彩感覚はあるか?

⑥即戦力の可能性は?

⑦正確性を持ち合わせているか?

といった具合です。細かく分ければもっと多くなりますが、会社や見る側の人はこういったことを1つのポートフォリオから読み解こうます。

ポートフォリオを創る時、最初にお勧めしていることはリサーチです。訪問する先方のことをネットで調べられるか、どういった広告デザインを創っているか、とか、OBにはどんな人がいるか、また周りで知っている人はいるかどうか、とか。

ものすごく手間だとは想いますが、ほぼ全ての広告デザイン(Web媒体も紙媒体も)はリサーチから入ります。相手の知りたいことは何か、相手の望んでいることは何か、そういったことを理解するためのリサーチはとても重要です。




順 位

また全てを見せようとすると返って乱雑でまとまっていないポートフォリオになってしまいます。見せたい相手の特徴や理念・指針によって、見せる内容にメリハリをつけることを忘れないようにしましょう。


実際に仕事として創ったものがあるのであれば、先ずそれをコンセプト創りからの過程も含めて見せましょう。自主作品やコンペ等の、どちらかといえば自由度の高い作品はサブ的な要素として見せるくらいで丁度よいと想います。

またスキルなどは「持っている」といった具合で十分な場合が多いです。




選 択

あなたの訴求ポイントを効果的に見せるためにも、目的別に作品をラインナップすることも大切です。仮に先方が、紙媒体に力を入れていたり、SPツールを多様に持っている場合は、Webだけを見せても好まれる感触は得難いと思います。


以下に少し例をあげます。

①基礎的な能力を見せるための手書きのデッサン

②色彩感覚を見せるためのリーフレットやチラシ

③バランス感覚を見せるための組版

④協調性を見せるための協同作品(冊子とか)

⑤自主性・創造性を見せるための自主作品

こういったものがありますが、分量で勝負しても意味はないので最初の目的に沿わない作品は外しても問題ありません。




明確性

ポートフォリオが、あなたが「何を見せたいか」「何をアピールしたいか」が意図的に伝わるような作りになっているか。

単純に作品を見せるだけのポートフォリオではなく、ひとつのストーリー展開されているかどうかも重要です。見せたいポイントがしっかりと伝わるようなレイアウト/構成になっているか、写真やキャプションはあるか、読みやすい文字組みになっているか、そういった細かい部分も企業や担当者は見ます。


またWebの場合は特に、ページ間の行き来がスムーズか、違和感なく見続けられるか、といったWebの重さも見られるし、写真などの的確なサイズ/画質になっているか、なども見られます。




確 認

創ったポートフォリオをいきなり実戦(面接等)に持っていくのはやめましょう。持っていく前に、友人や先生、親御さんなどに見せて意見をもらい少しずつで良いのでバージョンアップしていくことも強くお勧めします。

その時はざっくりした質問ではなく、「このページ、理解できますか」とか「僕の言いたいこと解りますか」とか、具体的な質問をなるべく多くしましょう。この質問の量もあなたの分析能力に大きく付与するいい機会になると想います。




サブ要素

最近では個人でも参加出来るコミュニティが多くあります。そしてそのコミュニティから、社会に貢献できる実務レベルでのプロジェクトも多く発生しています。


もしそういったコミュニティに参加したり、会員などになっているのであれば、自己紹介やアピール要素として記載しておきましょう。


どういったところに参加したり、会員になったりしているか、と見る会社って実は多いんです。行動力、というよりもどのような向上心を持っているかとか、どういった人脈や付き合いがあるのかとか、パーソナリティを見てもらえる要素になります。







まとめ

ポートフォリオひとつで各人のデザインセンスが解ります。


ただ、ポートフォリオはデザインセンスだけでなく、創った人の熱意や想い、理念なども伝えられて、解るツールです。

どのようなデザインでもそうですが、

“伝えたい相手に、きちんと伝わる/伝えるツール”

がしっかりと根底にないとデザインとして成り立ちません。ポートフォリオはあなたにとって一番最初のあなたの広告デザインであり、ブランドツールです。


自分が納得するまでしっかりと創りこんで、夢や目的を叶える最強のブランドツールにしてくださいね。


(投稿 2017年10月9日/加筆 2019年7月5日)


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